上越市医院 高田メディカルクリニック
院長 医学博士 古川一雄   [HOME]
診療科目 内科 胃腸科 小児科 リハビリテーション科
 

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  当クリニックからのお知らせ − 9月から禁煙外来を始めました−
 最近、患者様から『禁煙外来』について質問される事がよくあります。
 タバコを止めたくて禁煙グッズを色々と試してみたが、どれも3日ぼうずで長続きしない。勤めている職場が完全に禁煙エリアになってしまって、タバコを吸う場所が無くなっているが、自分はヘビースモーカーであり禁断症状になり仕事が手につかない。会社の健康診断で再検査となり、禁煙の指導があった。中年期にさしかかり体の健康が気になりだした。タバコの税金が上がる様なので、これを機会に何とかタバコを吸わなくても平気な生活をスタートさせたい、と言う相談を受ける事もあります。
また、最近『禁煙外来』についてよく見聞きするが、どういう治療ですか?費用はどの位掛かりますか?保険は適用になりますか?どのくらいでタバコが止められますか?(禁煙治療の期間について)などの質問が寄せられて折ります。

今年4月より禁煙治療が保険適用になり、6 月1 日より禁煙の為の補助薬『ニコチネルテープ(ニコチネル-TTS)』が保険適用になりました。
但し、保険適用の対象は以下の条件を満たす『ニコチン依存症』の場合に限ります。
保険適用の条件について
1. 直ちに禁煙しようと考えていること
2.ニコチン依存症スクリーニングテストで基準を満たしていること
*ニコチン依存症スクリーニングテスト〜タバコに関して10 項目の質問で構成され、合計点によりどれだけニコチンに依存しているか、その程度を簡易的に評価するためのテストを行います。

以下の設問内容について当てはまるなら(はい)ならば1点、(いいえ)ならば0点となり、その合計点で評価されます。
問1.自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコをすってしまうことがありましたか。
問2.禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
問3.禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてたまらなくなることがありましたか。
問4.禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加などの症状にあてはまりましたか。
問5.問4でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
問6.重い病気にかかった時にタバコがよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
問7.タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
問8.タバコのために自分に精神的問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
問9.自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
問10.タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けるようなことが何度かありましたか。

(1)タバコ依存症スクリーニングテストで5点以上の方(ニコチン依存症と診断された方)
  
※ 上記全てに該当しない方は、自費での禁煙指導となります。
3.ブリンクマン指数(1 日喫煙本数×喫煙年数)が基準(200を超える方)を満たしていること
4. 禁煙治療を受けることを文書により(禁煙の意思があり、禁煙指導に)同意していること
以上の4つの条件に全て該当する場合です。
1つでも該当しないものがある場合(直ちに禁煙しようと考えていない喫煙者、ニコチン依存症ではない喫煙者など)従来の自由診療による禁煙治療、つまり保険適用による禁煙治療を受けることはできません。
禁煙指導としての期間は、初回から2週間後、4週間後、8週間後、12週間後の来院が必要となります。

[1]タバコが招く主な病気
タバコにはたくさんの危険な病気を招く恐れがあります。また、タバコからの煙は、吸っている本人だけでなく周囲の人たちにも同様の悪影響を及ぼします。
呼吸器に関する病気には、『肺癌』『肺気腫』『慢性気管支炎』『気管支喘息』『慢性閉塞性肺疾患』などがあげられます。
肺癌は、肺に発生する原発性の悪性腫癌。進行すると咳、痰(血痰)、胸痛などの他に倦怠感、食欲不振、発熱等の全身症状を伴います。
肺気腫は、肺胞が破壊され拡張し、気管支の狭窄や閉塞を伴う疾患。労作時の息切れ、呼吸困難を伴います。
慢性気管支炎は、気管支粘膜に慢性の炎症をおこす疾患の総称。長期間持続する咳、喀痰を伴います。
気管支喘息は、気管、気管支が発作的に細くなり、呼吸困難をおこします。発作的におこる呼吸困難、喘鳴を伴います。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、息をするときに空気の通り道となる気管支や肺に障害が起きて、呼吸がしにくくなる肺の「生活習慣病」です。肺気腫と慢性気管支炎をあわせたもった疾患です。
また、呼吸器以外の喫煙によって引き起こされる病気については、『脳梗塞』『心臓病』『動脈硬化症』『高血圧』『胃潰瘍』『骨粗鬆症』『糖尿病』
脳梗塞は、血液に粘りがでて血管がつまりやすくなり、脳血栓や脳梗塞になります。
心臓病は、たばこ吸うことで心臓に行く血管が細くなるため、狭心症や心筋梗塞の引き金になります。
動脈硬化症は、煙の中に含まれる一酸化炭素は全身の血管を細くしたり、悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化を促進します。
高血圧は、ニコチンが血圧上昇、血管収縮させます。
胃潰瘍は、ニコチンが胃酸の分泌を高めて胃壁を傷めます。
骨粗鬆症は、胃腸を悪くすることでカルシウムの吸収を妨げます。
(女性は妊娠・出産の異常をおこす事にもなります。)
糖尿病は、タバコを吸っているとにおいに鈍感になり、食べ物の味がわかりにくくなることで、知らず知らずに濃い味付けの物を口にするようになり、糖尿病を悪化させる恐れがあります。
これらの病気はタバコが原因となることが多く、更に喫煙が症状を悪化させてしまいますので、適切な治療される事をお勧めします。
[非喫煙者と比較した喫煙者の死亡率状況]
食道癌 2.2 倍、口腔・咽頭癌3.0 倍、喉頭癌 32.5 倍、肺気腫など2.2 倍、肺癌 4.5 倍、
胃潰瘍 1.9 倍、胃癌 1.4 倍、肝臓癌 3.1 、倍くも膜下出血1.8 倍、虚血性心疾患1.7 倍、
膀胱癌 1.6 倍、子宮癌 1.6 倍、など・・・喫煙による癌のリスクは大変高いのです。

[2]禁煙治療プログラム(保険適用に該当する場合)
初回診察後、禁煙開始日から12 週間にわたり(再来の診察4回)禁煙の治療行います。
その主な内容は、喫煙状況等の問診、喫煙状況とニコチン摂取量の客観的評価(呼気一酸化炭素濃度測定等)
禁煙にあたっての問題点の把握とアドバイス
禁煙治療薬『ニコチネルTTS』の選択と説明 などです。
[3]禁煙治療薬について
禁煙のための補助薬には『ニコチネルTTS(貼付剤)』があります。この薬は、禁煙後の離脱症状をおさえ、禁煙を助けてくれます。薬を使うと禁煙の成功率が約2倍高まります。また、禁煙後の体重増加を遅らせたり、抑えたりする効果も期待できます。毎日1枚皮膚に貼ることで、皮膚からニコチンが吸収されます。一定期間をおきながら、ニコチン含量の多いものから少ないものに切り替えて使用するのが標準的な使用方法です。

[4]禁煙の効果について(禁煙を始めてから健康を回復するまでの変化)
禁煙開始からの経過時間による変化
20分後⇒血圧と脈が正常になる。・血流が回復し、手足の温度が上昇し始めるニコチンの離脱症状として、約半数の人に、うつ、集中力の低下、約1/4の人に夜間覚醒が表れる。
8時間後⇒血液中の酸素濃度が上昇して呼吸が楽になる。心臓発作の確立は低下する
24時間後⇒血液中の一酸化炭素濃度が正常になり、肺は不純物を除き始める。
48時間後⇒臭いと味の感覚が復活し始めます。
72時間後⇒体内のニコチンがなくなる。気管支の収縮が取れて呼吸が楽になる。肺活量が増加。
1週間後⇒睡眠のリズムが正常に戻り始める。
2〜3週間後⇒体全体の血流が改善し、歩行が楽になる。肺活量の30%が回復。
1ヶ月後⇒禁煙による離脱症状が軽くなり、ストレスも軽減。
3ヵ月後⇒増進された食欲が元に戻り始める。
1〜9ヶ月⇒咳の回数が減り、鼻詰まりが起き難くなる。疲れ難くなる。息切れも軽減。胃潰瘍・十二指腸潰瘍の再発率が1/3に減る。
5年後⇒肺癌・心臓発作・脳卒中の死亡率が半分に減る。咽頭癌・口腔癌・食道癌のリスクが半減する。
10年後⇒前癌状態の細胞が修復され、膀胱癌・腎癌・膵臓癌・子宮癌になる確率が減少。喫煙による総死亡リスクが非喫煙者と同じになる。歯周病や歯を失うリスクが減る。寿命が延びる。( 山岡雅顕先生の禁煙の本より引用)

 当クリニックでは、今月から保険診療による禁煙外来を始めました。禁煙したいと考えているがなかなかタバコが止められない、喫煙による健康の不安でお悩みの方もお気軽にご相談下さい。

高田メディカルクリニック 院長  古川 一雄


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