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| 高齢者の漢方治療 − その2 − 「 膝関節痛 」 |
老年期の膝関節痛には、変形性膝関節症と言われる一種の老化現象がその原因として最も多く認められます。整形外科的な治療が巧く行かない場合には、漢方薬の服用が良い結果に結びつく事がよくあります。 変形性膝関節症で最も多く用いられる処方としては、「防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)」が先ず挙げられます。この漢方に向いている方は、一見体格ががっちりしている様に見えるが、水太り体質で、実際は体力があまりない人の膝関節の腫張、疼痛に用いられます。この漢方の効果は、膝関節に液が溜まっている時でも、次第に痛みが消失する事が多く認められます。とは言っても関節の変形そのものは治るわけではありませんが、腫張、疼痛が共に消失し、起居動作が徐々に楽になっていきます。多くは服薬開始後1ヶ月位で効果が現れてきます。この様に「防己黄耆湯」は、どちらかと言うと水太り体質の肥満傾向のタイプの方に向いている漢方です。この他のタイプとしましては、体力があり腹にも力があって、筋肉のしまりがよく充実した人には、「越碑加朮湯(えっぴかじゅつとう)」が効果的です。また、「防己黄耆湯」で効果があっても、寒冷によって傷の痛みが強くなる場合には「加工附子末(かこうぶしまつ)」を加える事で調整する事もあります。他の処方としましては、「桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)」「桂枝茯苓丸(けいしふくりょうがん)」なども用いられます。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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