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| 在宅医療・訪問看護のすすめ − その3 − 「 老化の特徴と体調管理 」 |
今月は体の老化の特徴について述べたいと思います。老化すると、病気にかかり易く、治りにくいものです。常に体のどこかが痛いとか疲れたという訴えは少なからずあるのですが、その他の症状も子どもの様に典型的ではなく、判断に迷うことがあります。 食欲がないので念の為に体温を測ってみたら、熱があったという様な事もあります。当の本人にとっては体の異変に気がつかず、自覚がなかったりするのですから家族が困ることもあります。肺炎でも高熱が無い場合、重症でもご自身で訴えられないこともあります。また、病状の変化が早い場合が多いので、毎日全身のチェックが重要で、常に気にかけてあげる必要があります。 持病で高血圧や糖尿病の薬を服薬している方の場合には、食事や運動とのからみでなど体調にの観察が大切です。食欲が落ちて、脱水症状になっていることに気付かずに降圧剤を飲み続けていて、意識障害を起こしたお年よりもおられました。日常よく見られる症状では、頭痛・めまい・胸痛・動悸・腰痛・脚の痛み・食欲不振・便秘・浮腫みなどがあげられます。寝たきりのお年寄りでは、脱水・低栄養・嚥下障害・失禁・便秘・床ずれが問題となります。お年寄りの症状は心と体の「心身相関」の場合もあります。精神的な悩みも無いかどうかのチェックも大切です。 少し前の事になりますが、ある日、仲町の小料理屋で患者さん(67歳の男性Oさん)がご家族との食事の席で、急に倒れたそうです。それで、そのお店に往診に来て欲しいと連絡がありました。急いで往診鞄を持って駆けつけ、店に上がると、Oさんは座敷で横になっていました。意識は既に戻っていたものの起き上がれない状態でした。ご家族に事情を伺うと、その日はお祝い事の席だったそうで、Oさんは嬉しくて少しお酒も飲んでいました。お酒も入ってほろ酔いのかげんの時に急にふらっとして意識が遠のいて倒れたと言うことでした。診察してみると、血圧が90/46と非常に低血圧値でした。Oさんは元々血圧は160/95と高く、高血圧と不整脈で当クリニックに通院されていた患者様でしたが、薬の服薬で正常値を保って安定していましたが、この日は急激に血圧が下がったので、体がふらふらして意識が朦朧とした原因が分かりました。その場で注射と点滴をして血圧も落ち着き、暫らくしたら血圧も安定されて、起きれるようになりました。 高齢になれば、食事やお酒の量だけでなく、日常とは違う行事に対しては思っている以上に気を使ったり、興奮したりしているので、特に高齢者の様子を近くにいる人が少し気にかけて配慮してあげたいものです。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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