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老人の胃腸病の中で、よく認められるものに便秘があります。若い人の便秘と異なり頑固で、下剤の量も多く必要です。便の状態もコロコロとしたウサギの糞状になっており、排便の時に苦しんでいる人も多いのです。 このような便に対しては、漢方ではまず、体にとって必要な水分、、「津液(しんえき)」の不足を補う事に努めます。「大黄(だいおう)」は、古来有名な便秘薬として知られ、幅広く使われています。漢方の処方では、これに「甘草(かんぞう)」を加えた「大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)」として、できるだけ作用を穏やかにしています。 虚証の老人の場合には、他の瀉下作用のある「桃仁(とうにん)」や「麻子仁(ましにん)」などを加えて、更に更にマイルドにした方剤の「麻子仁丸(ましんにがん)」や「潤腸湯(じゅんちょうとう)」が有効です。 痩せ型で、皮膚が少し乾燥気味で、腹を触診すると直接便塊を触れ、便もコロコロしているようであれば、「麻子仁丸」や「潤腸湯」の出番です。但し、体質による個人差は大きく、体格のがっちりした実証タイプの老人にはあまり効果が診られない場合が多いのです。その場合には「大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)」などを上手く使う必要があります。大黄甘草湯は、便秘のタイプを判断する時にその分類がし難い時に処方すると良い漢方薬と言えるでしょう。 また、できるだけ日々の生活の中で、規則正しい生活習慣を心がけ、偏りのない食事と適度な運動を行うことも大切ですので、実践してみてください。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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