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| 老化防止のための漢方 − その11 − 「足の痛み」 |
70歳を過ぎた女性Nさんが股関節と膝関節の痛みで来院されました。Nさんは彼方此方の整形外科や接骨院、カイロプラクティック治療院に通いましたがあまり効果がなく、知り合いの方に勧められて、漢方治療を目的に当クリニックへ来られたという話でした。診察してみると、腰と腹が冷えており、「五積散(ごしゃくさん)」と「加工附子末(かこうぶしまつ)」を処方して経過をみることにしました。それから半年間の服用で痛みの10分の1位まで痛みが減少し、現在もこの漢方を継続している状態です。 60歳代の女性Gさんが、右脹脛から足の裏までの痛みで来院されました。「五積散」を服薬してもらってから2週間で痛みはかなり良くなったのですが、その後2週間も経たない内に、今度はGさんの腰から右足にかけて激痛が襲いました。骨粗鬆症による腰痛と坐骨神経痛とためと思われ、「五積散」と「甘草附子湯(かんぞうぶしとう)」、骨を強くする飲み薬、痛み止めの座薬、注射の治療を行い、更に理学療法的治療の電気による湯熱治療などで楽になりました。現在では、予防薬としての漢方を飲み続けて、通院された時に理学療法を合わせて行い予防につとめています。 この他「八味地黄丸(はちみじおうがん)」や「牛車腎気(ごしゃじんきがん)」、腰から下の冷えが強い人には「苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)」などがあります。また、若い人には「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」も効果があります。
「五積散」は、中国の医学書「和剤局方」に詳細に記述されています。五積散の由来は「五つの積、集積停滞しているものを消散させる」という意味で、気、血、痰、寒、食の五つの病因になるものを体内から除くことにより、病を治すというとう考え方です。下半身が冷えやすく、腰痛、神経痛、関節痛、下腹部痛、頭痛、月経痛などの鎮痛に効果があります。また、更年期障害、胃腸炎、感冒にもよく効きます。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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