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西洋医学的な治療ではうまくいかない疾患でも、漢方治療により良い効果が現れる事があります。「陰萎(インポテンツ)」もその一つです。 ある日、55歳の会社員の男性Mさんが来院されました。このMさんは2週間前に風邪を引き、風邪は治ったが、肩こりが治らず、それに続けて言いにくそうに「実は・・・なのですが、何か特効薬はありませんか?」と言うことで話を聞きました。 Mさんは、見るからに実証で頑健そうです。精力旺盛のように見えながら、実は最近の数年間は陰萎に悩んでおられたのだそうです。普段はストレスの多い仕事を続けていましたが、体を見るとがっちりしてやや太り気味、心下部に厚みがあって硬く緊張し、胸脇苦満(きょうきょうくまん=助骨弓下の腫れ)がありました。そこで、「大柴胡湯合茵ちん蒿湯(だいさいことうごういんちんこうとう)」を使用することにしました。その他に、Mさんには肝機能障害もあったのです。 服薬2週間後、嬉々として現れ、「この漢方薬を飲むようになってからは、性欲が亢進して青年時代に戻ったようです。」と、大変喜ばれました。また、肝機能の方もほぼ正常化しましたので「大柴胡湯」のみを服用して貰いましたが、その後も調子が良くて大変感謝されました。 また、実証から虚実間証にかけての神経質な方では、「柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」も効果があります。 「大柴胡湯合茵ちん蒿湯」とは、大柴胡湯と茵ちん蒿湯の二剤を合わせた処方で、これを合方といいます。東洋医学では、治療効果を高めるために複数の方剤を同時に飲む合方をよく使います。大柴胡湯合茵ちん蒿湯は体格がよく、実証タイプの方で、腹部が全体にかたく張っていて体力がある方に向いています。 茵ちん蒿湯との合方は、他にも小柴胡湯、補中益気湯、芍薬甘草湯、四君子湯などまだ沢山あります。このように合方することによってより、更に効果が期待でるようになります。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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