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| 老化防止のための漢方 − その8 − 「皮膚の乾燥」 |
老年期に入りますと、漢方で言う「血虚」という病態が起きやすくなってきます。血虚とは貧血のようですが、それも含めてもう少し奥の深い考え方です。漢方で言う「血」とは血液以外の体液も含めてそう呼んでいます。また、体の水分全体が少なくなる事を血虚と言います。 老年期では、体全体の水分の不足が起こり、皮膚にも当然、その影響が及んできます。舌は潤いがなくなり、口内もよく乾きます。乾くといっても冷たい水が欲しい訳ではなく、お茶を時々飲んでいれば満足する状態です。皮膚はカサカサして潤いが無くなり痒みがでてきます。抗血虚薬は漢方にしかなく、「四物湯(しもつとう)」はその代表格です。四物湯は「身一血」に働き、血の不足を補うように働きます。この他には、「十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)」等があります。 漢方薬には飲み薬だけなく、軟膏にも幾つか漢方があります。代表的な漢方としては、「紫雲膏(しうんこう)」や「太乙膏(たいおつこう)」などの軟膏があげられます。ステロイドの副作用を避ける為に、当クリニックでは、漢方の治療を提案致しますが、患者様のご希望を考慮しつつ処方しています。
「紫雲膏」は、漢方外用薬の代表的な軟膏で、別名を潤肌膏(じゅんこうゆ)ともいいます。江戸時代に漢方医 華岡青洲によって改良され、消炎、鎮痛、止血、殺菌、肉芽形成促進などに効果があります。カサカサした老人の肌を潤し、痛みを取る効果も併せ持っており、軽い火傷やアカギレ、湿疹の罅割れなどの痛みはこれで瞬時に治ります。
「太乙膏」は、中国の宋の時代に編集された「太平恵民和剤局方(たいへいけいみんわざいきょくほう) 」に記載されている「神仙太乙膏(しんせんたいいつこう)」を日本で再現した軟膏です。鎮痛、鎮痒、抗炎症、肉芽形成促進などに効果を発揮します。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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