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| 困った時の漢方治療 − その40 − 「耳鳴り、目眩で満身創痍」 |
ある日、63歳の家庭の主婦(Kさん)が来院されました。Kさんはセンスの良い服装をしていて、静かに微笑むと、山岡久乃を艶やかにしたような感じの良いご婦人です。 それはさて置き、Kさんを診察してみると、不眠・頭痛・肩こりなど、全身不調だらけです。これまでに耳鼻科・内科・精神科・整形外科・整体治療等いろいろなとろこに通って治療をしていましたが、どれも芳しくありませんでした。Kさんの現在の病状は、更年期の少し後から始まりました。ある時突然に右耳が異様な感じになり、人の声が大きく感じられ、様々な音が頭に響くようになりました。それと同時に目眩が始まりました。 耳鳴り・目眩については耳鼻科にて、メニエル病、更年期障害と言われて服薬を開始しましたが、なかなか完治に至りませんでした。その後、ひどく疲れ易くなり、度々扁桃腺炎を患ったり、肩こり・不眠も認めました。 これまでの経過を総合的に判断して「柴胡桂枝乾姜湯( さいこけいしかんきょうとう ) 」、「十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ) 」を処方することにしました。当医院では、疲れ・扁桃腺炎の長い経過があって自力で治りにくい場合には「柴胡桂枝乾姜湯」、耳鳴りがあり体力の消耗が激しい場合には「十全大補湯」がこのような症状に良い結果が現れる患者様が多いので、その2種類の漢方を決めました。Kさんについてもこれが良く効いており、不眠・イライラが徐々に楽になり、他の症状についても改善されました。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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