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| 困った時の漢方治療 − その38 − 「中年期からのうつ病」 |
40歳頃から、心身のあらゆるところに老化現象が出始めます。体力・気力・知力の衰えから、体のあらゆる部分で瞬時に反応していたことが、時間を要するようになってきます。中年期からのうつ病は良く知られていますが、かなり厄介です。男性は「ちょうど油の乗り切った頃」、女性は更年期の頃に「不快・不眠・イライラ・無気力」が現れます。男性の、特に社会的地位の高い人がうつっぽくなった時に抗うつ剤が効かずに困り果てることがあります。 その事例の方は、大企業に入社以来30年が経ち、工場でエンジニアとして現場管理をしていました。あと3年で定年という時に、他県の工場への転勤を命じられました。仕事は事務職へと変わり、転勤後2ヶ月で体の不調を訴えてきました。寝つきが悪くなり、夜中に何回も目が覚めるようになり、朝起きても体がだるく、目は疲れてショボショボし、朝から晩まで疲れた気分がして、怒りっぽくなっていました。 当医院の患者さんの紹介で受診を希望して来られた折、中年期のうつ病であると診断し、その病気についての説明をしました。男性の中年期からのうつ病には、「 柴胡加竜骨牡蠣湯( さいこかりゅうこつぼれいとう ) 」をまず処方しますが、今回も約2週間で劇的な効果を現しました。 中年期に差し掛かり、病気と言うほどではないが、熟睡できずに何だか体調がすぐれず、気分がイライラするなどが続いたら、健康診断のつもりで一度医療機関に受診してみることをお勧めします。ご自身でも気がつかない内に、うつ病のなりかかっていることがあります。これも早期の治療であれば直ぐに完治ります。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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