|
| 困った時の漢方治療 − その54 − 「耳鳴り、めまい、肩こりに悩まされ」 |
ある日、42歳の主婦が耳鳴りとめまい、息苦しさを訴えて来院されました。それまでは近所の心療内科で「うつ病」と診断され、薬を処方されていましたが、全然良くなりません。2年ぐらい前から耳鳴りが始まり、耳鼻科では「突発性難聴」と診断され、紹介された大病院では異常なしと言われ、薬をもらいましたが、耳鳴りはあまり良くなりません。その後、ひどい疲れ、立ちくらみ、右の大腿の外側にビリビリとした痺れを感じています。その他、頭痛、頭重、肩こり、動悸、息切れ、腰痛、手足・腰の冷え、生理痛、便秘、寝つきが悪い、イライラする、不安感が強い、恐い夢をよく見る、足に青あざがよく出来る等、上げれば切がないほど「不定愁訴」だらけです。しかし、診察の場面ではごく普通に話し、不安がっていません。これが「うつ病」でしょうか?これだけ不安愁訴がたくさんあるのに混乱していませんから、抗精神薬よりも体調を改善する漢方処方の方が良さそうです。とりあえず他科の薬はそのままにして、「加味逍遙散(かみしょうようさん) 」を処方しました。現在では、加味逍遥散と、動悸の時だけ軽い精神安定剤の「ワイパックス」で、安定した生活を送っています。
「加味逍遥散」は、中国の宋時代に著された協定処方集である「太平恵民和剤局方(たいへいけいみんわざいきょくほう)」に収載されている漢方の「逍遥散」に、「牡丹皮(ぼたんぴ)」、「山梔子(さんしし)」の2つの生薬をを加えた薬方です。肩がこり、疲れやすく、不安、不眠、突然上半身に現れる灼熱感、怒りっぽいなどの逍遥性、精神不安などの精神神経症状がある女性の更年期障害、月経困難、月経不順、冷え症などによく用いられます。 どちらかと言うと、「不定愁訴(ふていしゅうそ)」、つまり多くの症状があり、その症状が一定でない状態の方にとても効果がある漢方なのです。適応証としましては、虚証から中間証の方に適しております。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
http://blog.with2.net/link.php?609573 人気ブログランキングへ
 にほんブログ村
|
■トラックバック
この記事へのトラックバックURL:
http://www.1banmall.com/tm-clinic/blog.cgi/20071125055242
■コメント
■コメントを書く
|
|