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| 困った時の漢方治療 − その78 − 「長年の胃潰瘍に柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」 |
ある日、35歳の働き盛りの男性が来院しました。弱々しく病み疲れた顔ではなく、むしろ、朗らかそうにニコニコしています。骨格のしっかりした古来の日本人という体型です。男性はこの5年来、胃の調子が悪くて悩んでいる。5年前に胃潰瘍といわれて薬を飲み始めたときから、ずっと続いています。食後の胃のもたれ、朝起き抜けに右脇腹から右の背中にかけて十分間位痛みが続く様になり、その痛みがだんだん激しくなった為、近所の病院の消化器科で胃のレントゲンと胃カメラで調べてもらっています。その時には胃潰瘍といわれ、薬(胃酸を抑える錠剤など)が処方されています。2週間ほどして痛みは軽くなりましたが、その後ははかばかしくありません。消化の悪い物を食べると、翌日も胃のもたれが残り、睡眠不足になると、右脇腹から背中にかけて痛みが蘇ってきます。胃潰瘍は1年後には、「きれいに治っている」といわれています。男性は、治らない自覚症状を気にして来院しました。体質を考え、「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」を処方しました。これで徐々に軽快しています。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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