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| 0歳からの漢方治療 − その21 − 「長引く下痢」 |
漢方には西洋医学とは異なった内蔵の捉え方があります。五臓六腑の考え方は現代人の私たちにもよく理解できますが、表裏という概念にはあまり馴染みがありません。人間の体表部を漢字で「表」と言い、消化器や呼吸系などの内臓を「裏」と言います。体表部が虚弱であると、風邪を引き易くなり、寝汗をかいたりしますが、この状態を表嘘と言います。反対に消化器系の働きが衰えると下痢や腹痛が起き易くなり、この状態を裏嘘と言います。冷たい飲み物や、食べ物を摂ったり、寒い場所に長くいたりすると急激に痛みが差し込んできたり、下痢が起こることを裏寒と言います。こんな下痢が長引いた場合には、裏寒になっている事が多いのです。 生後8ヶ月の乳児が2週間下痢が良くならないと言って、私のクリニックを訪ねて来たことがあります。1日5、6回の水溶性下痢があり、近くのお医者さんの抗生物質や下痢止めは、かえって胃腸を冷やすために、殆んど効果が無い状態でした。こういう時によく使うのが「真武湯(しんぶとう)」や「人参湯(にんじんとう)」です。この乳児には、「人参湯」がよく効きました。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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