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| 困った時の漢方治療 − その19 − 「20年来の不整脈」 |
ある日、見るからに華奢で色白、細面。いかにも頼りなげで、風に吹かれる柳の糸、散り行く桜の花びらといった風情の女性が来院しました。40歳代のこの女性は、確かに「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」そのものの不定愁訴でした。顔色は青白く、疲れやすく、食欲はありますが、食べれば直ぐに眠くなり、動けなくなります。少し食べても胃がもたれ、苦しくなりますから、太りたくても太れません。妊娠中も出産後も、いつも貧血で鉄剤を飲んでいました。首や背中がこり、頭痛がします。手足はいつも冷たく、頻尿です。時々不整脈が起こり、苦しくて動けなくなります。まず、「当帰芍薬散」を飲んでもらいました。1週間経って、なかなか良いという報告でしたが、診察中血圧を測ると、急に高くなりました。緊張すると急にドキドキし始めますが、このドキドキの状態と不整脈とは違い、不整脈は夜中にも出ます。そこで、「炙甘草湯(しゃかんぞうとう)」と鉄剤を少量加えてみました。2週間後、不整脈はすっかり治ったとニコニコして報告がありました。2ヵ月後、薬3種類を1日1回服用するだけで十分となりました。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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