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| 困った時の漢方治療 − その 3− 「過敏性腸症候群」 |
過敏性腸症候群はかつては、過敏性大腸症候群といわれていましたが、現在は大腸に限らず広く小腸や胃の反応でもあるので、腸症候群といわれています。この病気は、体質的な因子が強く、しかも自律神経や精神的な因子も関わってきます。過敏性腸症候群には、大きく分けて便秘型、下痢型、下痢便秘交互型の三つに分けられます。また、これらの症状に加えてお腹にガスがたまるタイプも多くみられます。 先日、便秘型でガスのたまりやすい38歳の女性が来院しました。この人は長年売薬の下剤のみで過ごしてきましたが、お腹の張りが続き、苦しんで来ました。まず、西洋薬による治療をあの手この手で行ないましたが、お腹の張りは治まらず、漢方薬の出番になりました。「桃核丞気湯(とうかくじょうきとう)」と「香蘇散(こうそさん)」の二つの薬を組み合わせて処方しました。これらの薬は「唹血(おけつ=血が滞ってうまく循環しない状態)」や「気滞(きたい=気が滞ってうまく循環しない状態で、漢方独自の表現)」によく使う処方です。この治療に変えたところ、徐々にお腹の張りが引き始め、通じもほぼ一日一回となってきています。
高田メディカルクリニック 院長 古川 一雄
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